○免疫の種類/自然免疫と獲得免疫について

さてここで、免疫のメカニズムについて説明しましょう。
 人には、オギャーと生まれたその瞬間。免疫はまったくのゼロ状態。生命最大の危機的状況に直面しますが、生まれる前に母親からもらった抗体、あるいは生後母乳から接種する母親の抗体リンパ球(白血球の一種)でなんとか急場をしのぎます。そして、生後6ヶ月にしてようやく自分自身の抗体や感作リンパ球をつくりだせるようになります。以後、病気に見舞われながら徐々に免疫力を高めていき、10歳前後で一人前の免疫力をつけることができます。
 ところで、この免疫には、自然免疫と獲得免疫の2つの種類があります。
 自然免疫とは、はじめから備わっている免疫で、ありとあらうる病原体に対応できるもの。いわば、常設の防衛舞台といったところです。
 一方、獲得免疫は、ある特定の病原体に感染して初めて得る免疫のこと、しかも獲得免疫は一度その病原体を記憶したら二度と忘れないと言う特徴をもっています。その意味では、こちらは特殊部隊といったところでしょうか。
 ちなみにワクチンは、この免疫の特性を利用した物で、弱毒化(あるいは死滅)した病原体を接種してからだに覚え込ませます。これで、万が一病原体が進入しても、すみやかに免疫が働くので安心、というわけです。