○免疫の特徴/自己と非自己を峻別

 体内に病原体などの異物が侵入すると排除する。それが免疫の働きではあるのですが、では、どうしてそれができるのでしょうか。
 そこで出てくるのが「自己」と「非自己」というもの。
 つまり、私たちのからだは、「私」という刻印をおされた細胞でつくられています。その数60兆個。この膨大な数の細胞すべてに「私」という刻印が押されているのです。そのために、白血球は自分たちと同じ仲間だと判断し、攻撃しないことになっています。
 ところが、からだの中でつくられた細胞でも、製造ミスで少しでもこの刻印が違っていると殺し屋専門のキラーT細胞がやってきて消し去ってしまいます。もちろん、ガン細胞はウィルスに感染した細胞も、もともとは「私」の刻印をもった細胞ですが、若干の違いを察知してNK(ナチュラルキラー)細胞が殺しにかかります。
 このように、「自己」と「非自己」を峻別することで、私たちのからだは安全に守られているのです。
 ただし、敵もさるもので、「私」に似せた顔をして侵入するものや、頻繁に顔を変えることで免疫の察知をかわし、あざむくウイルスや寄生虫がいます。その代表格は、エイズウイルスでありマラリア原虫です。こうした悪賢い病原体が世の中にはまだまだたくさんあります。気をつけましょう。